ペコラビールの醸造ストーリー #004 Hipi

このシリーズでは、ペコラビールの開店1周年(2024年1月28日)を記念して1stバッチから12thバッチ(11thバッチ、12thバッチのリリースはこれから)までを振り返る記事を連載中です。製造過程やビールへの想いなどをご紹介しています。

開店1周年イベントの開催日は2025年1月31日(金)です

2025年1月31日(金)ペコラビール開店1周年イベント開催

第4回目は「#004 Hipi」です。

ビアスタイルはベルギー発祥の伝統的な「セゾン」です。セゾンはフランス語で季節を意味し、農民が夏の農作業の合間に飲んでいたビールといわれています。

セゾンはIPAのような激しい香りはないものの、酵母が発酵時に生成するフルーティな香りやフェノーリックな香り(エステル)が楽しめるビールです。麦やホップの香りが楽しめるビールはたくさんありますが、エステル香が支配的なビアスタイルはヴァイツェンかセゾンを含むベルジャンスタイルぐらいだと思います。

セゾンというと主にクラシックセゾンを指し本来は色も薄くかなりドライな特徴ですが、この「Hipi」はカラメルモルトを少量使用していて、トーストのような麦芽由来の甘い香りも楽しめるビールになっています。ビアスタイルは厳密にいうと、フレンチスタイル・ビエールドギャルドかスペシャリティセゾンに当たるかもしれません。

今回の醸造はいかにエステル香を最大化させるかが鍵でした。45℃のアシッドレストを行ってフェルラ酸を遊離させ、かつエステルやフェノールが多く発生するよう発酵温度は26℃に設定しました。結果はかなりうまくいって、もう一度つくりたい素敵なビールになりました。

Malt:Pilsner, Cara, Wheat, Dextrin
Hop:Saaz
Yeast:Farmhouse

ちなみに「Hipi」はニュージーランドの公用語の1つである、マオリ語でひつじという意味だそうです。このように自社ビールの商品名にはひつじに由来するものが時々登場しています。

商品ページはこちら↓

#004 Hipi

以上、「#004 Hipi」についての振り返りでした。

次回の記事もお楽しみに!

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